第九回 サラウンドCM研究会

 


   日時:2008年11月21日 13時〜16時

      場所:幕張メッセ 国際会議場 インタービー音響フォーラム会場

     参加研究員:10名

 

  

   今回はインタービーの最終日に行われた音響シンポジュームに研究員一同参加しました。

   パネラーとしてサラウンドCM研究会事務局長の喜多さん(ソニーPCL)が研究会の活動報告をしました。

   

 

今回のシンポジュームのテーマは昨年に続いてCMのサラウンド。パネラーはエンジニアだけでなく、制作、音楽、メディアと多方面からサラウンドCMについてのプレゼンが行われました。来場者数も過去最高。

 

 

 

 司会・進行 沢口さん  

 

   

     電通 佐多さん         作曲家 瀬川さん        コマーシャルフォト 須賀さん

制作現場からは電通佐多さんが、今年3月30日に放送された地上はデジタル初のサラウンドCM

制作の経緯、サラウンドの魅力、クライアントに対してのサラウンド提案や課題について。

作曲の立場からは瀬川さんが、サラウンド音楽の魅力と効果、そしてサラウンド音楽制作における

新しいワークフローの提案。メディアを代表してコマーシャルフォトの須賀さんからは、CMの歴史と

音声。そしてサラウンドに向けて、CM音量問題の根源、16mm音声後遺症をすてた、デジタル伝

送時代の新たな取り組みへの提案などが発表されました。

 

         

ソニーPCL 喜多さん                      アップリンク 横山さん

   ソニーPCL喜多さんからはサラウンドCM研究会発足の経緯と活動報告、サラウンドCM普及

   の問題点、課題が報告されました。問題点としては、音量問題とダウンミックス係数が認識され

   てて、音量問題に関しては、デジタル伝送にという大きな変化を期にVUによる監視だけでなく

LEQやラウドネスなど番組との整合性を考えた新たなスケールが必要なこと。またダウンミック

ス係数については、-3dbがトータルにかかることが、ステレオCMとの混在においてサラウンド

CM普及のネックになる恐れがあることなどが発表された。

 

アップリンクの横山さんからは、サラウンドCM制作のうれしい報告がありました。

CX系でオンエアのドラマ「風のガーデン」のCM枠で流れる「ハイポネックス」サラウンドCM。

そもそもステレオ制作だったこの作品が、サラウンドで制作されるまでの過程、プレゼン内容を

画段階から解説。横山さんのサラウンドに対する熱い想いのつまったプレゼンでした。

 

地上デジタル放送という新たな時代に向けて、新たなワークフローの確立や新たな音声納品

基準など、新しい時代の新しい作品作りに向けて「熱意をもって提案」すること「魅力ある提案」

の大切さ、活動の「継続性」の大切さ、「過去の手法」にとらわれない、大きな「CHANGE!!」の

必要性を感じるシンポジュームでした。

 

 

 

 

        

1Fのデモルームでは地上デジタル放送で今年3月にオンエアされた、HONDA Music篇、

川井郁子コンサート告知(名古屋制作)、ハイポネクス(札幌制作)やBSデジタル放送などから

世に送り出された計8本を上映。福岡、札幌、東京のサラウンドCM研究会の研究員によってリ

ミックスされた13本のデモ作品を上映。またアメリカの最近のサラウンドCMも2本上映され、参

加者と研究員との間で活発な意見交換が行われた。

 

 協力:日本エレクトロニクスショー協会

 
 


                                          

 


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